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陶 翫粋 (がんすい)

Gallery of Japanese contemporary ceramic art

2017

Ten Tea Bowls and Ten Guinomi cups
with one special piece

 

2017年 田草月(たくさつき:五月)企画

翫粋2周年記念展

鯉江良二

十 盌

plus two plates

2017.04.30(日) - 2017.05.07(日)

Ryoji Koie

「鯉江くんの茶盌が出てきた。」
と、信楽の笹山忠保先生から電話があった。

倉庫を片付けておられたら、新聞に包まれ素焼きまで済ませた作品が十数点あったそうだ。鯉江先生は「面白い。焼いてみよう」と仰り、話は進んだ。
 当時、笹山先生から窯をついたので初窯で一緒に焼成しようと話があり、鯉江先生は軽トラックに作品を乗せて駆けつけた。全部は窯に入りきらず、そのうちにと置いておられたものがいつか忘れられていた。

 平成2年の新聞に包まれて出てきた素焼きの陶器。鯉江先生が丁度設楽におられた頃、52歳の時の作品だという事になる。のびのびとした造形、勢いのあるろくろ、土が歌うがごとくに話しかけてくる。

 眩しいほどの土の輝き。

27年の時を内在し、タイムカプセルの如く現れた鯉江氏52歳の仕事。
窖窯での焼成を念頭に作って持ってこられた作品なので、焼締がよかろうと、普段から笹山先生の窯を手伝っていた尾花友久さんに笹山先生の作品と一緒に焼成して戴くことになった。

 

 尾花友久さんは、鯉江先生の韓国旅行に同行したことがある。土について熱く語る尾花さんを「今どき珍しい子や」と仰っていた。彼の窯焚きは、土の声を聴きながら進める。尾花友久さんと常滑にある鯉江先生のご自宅で、窯焚きの方針を相談した。窯の詰め方、焼き色、気をつけるべきこと、信楽の土に宿る鯉江先生の思いを伝えるためにどのように焼くのが良いのか、筆談ではあれど、熱のこもった話は充実した時間だった。

 そして窯焚き。炎の中で光るオブジェと茶盌をじっと見つめ、薪を入れる間合いを計る。

  炙(あぶ)りから始めて4日目。信楽らしく焼いてもらいたい、と言われた。還元炎で火色を出したいと思っている。目指す温度は1180度。表面が南蛮のようにしっとりとするから。温度は灰が溶ける手前にキープし土を焼き上げる。オブジェはほぼ焼けているが茶盌に刻まれた良の字が光らない。1200度。まだ、もう少し。1220度。もう、少し...。土がそう言っている。温度じゃない。時間でもない。土が、まだだと言っている。笹山先生の作品と鯉江先生の作品を任されてミスは許されない...。限界を探りながら土を焼く。

 

 焼きあがった作品は温かみのある火色と優しい灰の表情をまとい、とても嬉しそうに見えた。勢いのある轆轤目が若き鯉江良二の動きを彷彿とさせる。友人の初窯を応援すべく作られた作品が、永遠の形と色を得てここに現れた。

 是非ご高覧賜りたく、ご案内申し上げます。


[略歴]

1938 愛知県常滑市に生まれる
1957 愛知県立常滑窯業高校卒業
1962 常滑市立陶芸研究所入所
         現代日本陶芸展入選
1970 大阪万博の大型陶製ベンチ制作参加
1971 現代の陶芸展出品 (東京・京都国立近代美術館)
1972 ファエンツァ国際陶芸展出品(イタリア)
         国際名誉大賞受賞(バロリス国際陶芸ビエンナレ)
1973 京都にて初個展(造形作品とインスタレーション展示)
1978 現代の工芸展招待出品(京都国立近代美術館)
1981 CLAYWORK「やきものから造形へ」展招待出品
1982 伝統と前衛展招待出品(サントリー美術館)
1986 日本の前衛展出品(ポンピドウセンター/パリ)
1987 60年代の工芸展招待出品(東京国立近代美術館)
1992 愛知県立芸術大学教授就任
1993 日本陶磁協会賞受賞
2001 織部賞受賞(岐阜県)
2002 愛知県常滑市天竺に穴窯を設営
2004 愛知県立芸術大学教授退官
2008 日本陶磁協会賞金賞受賞


 

 

作品紹介

 

茶盌

焼締茶盌(ker1705A)
木箱後日
dia.14.7xh8cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705B)
木箱後日
dia.15xh7.2cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705C)
木箱後日
dia.13.5xh8.4cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705D)
木箱後日
dia.14.5xh8.6cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705E)
木箱後日
dia.13.5xh8.5cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705F)
木箱後日
dia.14.1xh8.1cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705G)
木箱後日
dia.13xh9cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705H)
木箱後日
dia.13.5xh8.5cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705I)
木箱後日
dia.12.7xh10.3cm

JPY180,000(税別)

焼締茶盌(ker1705J)
木箱後日
dia.10.2xh9.4cm

JPY180,000(税別)

 大鉢 Plate

焼締大鉢(ker1705K)
木箱後日
dia.27xh4.8cm

JPY60,000(税別)

焼締台皿(ker1705L)
木箱後日
dia.28.5xh8.5cm

JPY100,000(税別)

 

陶 翫粋(がんすい)  開廊 12:00 - 19:00
定休日:火・水・木 (会期中無休)
602-0074 京都市上京区堀川寺之内上ル下天神町653 エクセル堀川1F

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