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陶 翫粋(がんすい)

GANSUI... Gallery of contemporary ceramic art

 

鴻賓 (こうひん:9月)企画

 

白い土を焼く

尾花友久

十盌十葉 plus one

 

2019.08.30(金) - 2019.09.08(日)


尾花友久さんが、無地の京焼を探しては買い漁っていると聞いたのは5年ほど前。

今はあまり見かけない土焼(つちや)きは、象牙色の肌に細かな貫入が入り、磁器にない落ち着きと温もりを見せてくれます。京都の器は土や釉薬の調合、ロクロ成形、絵付けなど、いづれも技術の高さで他に見ぬ完成度の高さを誇っており洗練という言葉がふさわしいものでした。その形の美しさ、色調の優美さを支える生地に関心を持ち、いかに美しいものを創り出すかという点に主眼を置き展覧会を企画いたしました。

豊かに広がりを見せる見込みとすっきりとした高台が見どころで、削りこんだ繊細なボディの土味を生かし、締め焼きを施した白い土の生地に透明釉のみをかけ、低火度で再度焼成してあります。緊張感の漂うシャープな形に、焼き締まりすぎない土の優しさが、クラフトにない贅沢でゆったりとした味わいを醸します。

無駄のない造形は、邪念なく人に寄り添い、過ごした時をうちに刻む器でもあります。ぜひご高覧いただきたくご案内申し上げます。

 

 

 

 

 

[土の話 ]

 伊賀で毎朝100個ロクロをひく陶工がいたそうだ。「片手でスウッとひきあげて切れない土が昔はあってね。そんな土があれば、そりゃあ朝からロクロを引く気になっただろうね。」と伊賀の作家が言っていた。土の問題なのか。

 土つくりにはそれぞれ工夫があり、伊賀では大概の陶工の家に土を水簸する水槽があったとも聞く。「篩にかけたらダメだ、比重の違いだけで分けるんだ」と言っていた作家も、もういない。どのように土を作っていたのか、京都の真ん中で生まれ育った尾花さんには話を聞ける人も限られていて、昔の情報を集めるのも容易ではないようだ。
  物知りで色々と教示してくださる陶芸家に、昔の造形作家が塊を糸で切ったタタラの皿が締めもしていないのに切れていないのはどんな土作りをしていたのだろうと尋ねたら、「昔はそんな土があった。でも、もう無い。」と言われたそうだ。

 高温で焼くほど土は焼きしまり、石に近づく。お茶を美味しく飲めるように柔らかく焼き上げたいと、尾花さんが少しずつ温度を下げて焼成を試みたところ、ほんの少しの温度差で焼きあがりの色がどんどん変わると言っていた。(温度が高いほど赤みが薄くなるらしく、もっと高温で焼くと白っぽくなると同時に、ややグレイがかった色味になるそうだ。) 

京都埋蔵文化財研究所のある京都市考古資料館では今、御土居跡出土品を展示しており、出ていた菩薩焼(みぞろやき)の編笠鉢土は芯までグレイでしっかり還元で焼成されていたそうだ。もちろん、黄色味を帯びたものもあり、様々なものがあったが、どれもとても端正で、技術の高さを感じる。磁器が

 高い技術というと、信楽にも素晴らしい細工のできる陶工がおり古い窯跡には繊細で完璧な造形を見せる陶器が多く見られるのに、話題にされるのは火色や窯変であったり、歪んだ形や素朴な焼き物ばかりなのはなぜだろう、と尾花さんは言う。

 ロクロの修練を怠らず、土を擦らないようにゆっくり時間をかけて水簸し、きめ細かな焼成を試みて5年。「やっと自分の思う口作りが出来始めてきました」と言うことで始動した今回の個展。昔の美しい土の焼き物を、完璧な土焼きを、目指した今回の個展。 思いもつかないほど優れた技術があったのか、それを支える素晴らしい素材が豊かにあったのか、磁器やクラフトに押され消えていった土焼きをまっすぐに見据える尾花さんの目線が熱く強い。

 

    

尾花 友久(おばな ともひさ)

1983  京都生まれ
2005  京都嵯峨美術短期大学入学
2007  伊賀のダレン・ダモンテ氏に師事
2008  信楽に移る
2011  三重県伊賀市に工房を構える
2015 伊賀市音羽に築窯

翫粋個展  2017.03.31-04.09 『散歩道』十盌十盌

 

作品紹介

 茶 盌 TEA BOWLS

 

音羽手白茶盌 (obt190951) φ14.2xh7.2cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190952) φ13xh8.3cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190953) φ14.1xh8.1cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190954) φ11.5xh9.5cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190955) φ14xh7.7cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190956) φ12.8xh9cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190957) φ13.9xh8.8cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190958) φ13.3xh7.7cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190959) φ9.8x12.4cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

音羽手白茶盌 (obt190960) φ16.5xh9.5cm 木箱後日

JPY60,000(税込)

 短 冊 TANZAKU (Rectangle board)

陶の板に水性カラーインクで彩色したもの。食用のインクではなく、色の退色、滲み、移りなどがおこり得ます。壁面装飾用です。
TANZAKU : A rectangle message board ...Ordinary strip of paper with beautiful culigraphy. We use TANZAKU as hanging ornament showing seasonal messeages.Tanzaku with a poem was used as a brief letter 1000 years ago.
On TANABATA star festival (7th of July) we describe our desires on a TANZAKU paper slip and attach on the banboo.

 

短冊 (装飾用陶板) 38.5x5cm 木箱後日

各JPY35,000(税込)

 

Sample of arrangement. This wooden boad is not for sale. (Because it is hand-made one by Obana and it seems too fragile to use daily.
展示見本。垂發(すいはつ)は宮大工の知人に作り方を尋ねて作った自作。止めの爪が柔らかくてすぐに折れる可能性もあり、非売品です。

 

 花 入


 見立 鉢手茶盌(サイズの大きなものを見立て盌として)

 

見立 鉢手茶盌(obt190961) φ16.7xh9cm 木箱後日

JPY50,000(税込)

見立 鉢手茶盌(obt190962) φ18.8xh6.8cm 木箱後日

JPY50,000(税込)

見立 鉢手茶盌(obt190963) φ13.2xh9.4cm 木箱後日

JPY50,000(税込)

見立 鉢手茶盌(obt190964) φ17.8xh8.5cm 木箱後日

JPY50,000(税込)

見立 鉢手茶盌(obt190965) φ16xh9.8cm 木箱後日

JPY50,000(税込)

鉢 さらに大きめながら、形の美しかったもの

JPY35,000(税込)

鉢(obt190966) φ18.2xh9.1cm 鉢(obt190967)
φ16.9xh9.5cm
鉢(obt190968)
φ17xh9.5cm

 

 

陶 翫粋(がんすい)  開廊 12:00 - 19:00
定休日:(月)・火・水・木 (会期中無休)
602-0074 京都市上京区堀川寺之内上ル下天神町653 エクセル堀川1F

お問合わせ

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